まいど!モッパーです。
最近、なんだかギターが弾きづらいな…
「前より弦高が高い気がする」とか
「弾くと弦がビビるんだよな」
そんな悩みはありませんか?
それ、ネックが反っているかもしれません。
ということで、今日はネック調整についてお話します。
ズバリ!ネック調整とは「ネックの反り具合を調整すること」
なんだか難しそうなイメージが湧いてきますか?
心配いりませんよ、意外とシンプルなことですから。
そもそもネックの反りって何?
どうやって診断・調整するの?
お店での料金は?自分で出来るの?
そんな疑問も解決していきますよ。
ネックの反り
ほとんどのネックは木材で作られています。メイプルとかマホガニーとか聞いたことがあるでしょ?
ま、木材ですから、張られた弦のテンションや温度や湿度の影響で反りが発生するんです。
ネックの反りは大きく2種類に分かれます。
指板面方向に湾曲している状態を順反り、ネック裏方向に湾曲している状態を逆反りと言います。
順反りが大きいと弦高が高くなり弾きにくくなりますし、逆反りだとローフレットでビビりが発生します。
※他にも「ねじれ」や「波打ち」などの複雑な反りも発生するんですが、今回は基本的な順反りと逆反りについて説明します。
そういった反りの対策のために、ネックを作るときに金属製のトラスロッドが仕込まれます。トラスロッドで反りを矯正する事ができるのです。
トラスロッドの仕組み
トラスロッドとはどんな物なのか?
金属製の棒状の物で 、ネックを作る時に内部にたるんだ状態で組込まれます。
両端が固定されていて、片側にはネジが切られ調整用のナットが取り付けられています。
このナットを締め込むとトラスロッドはたるんだ状態から真っ直ぐになろうとします。この力を利用してネックを逆反り方向へ変化させるのです。
調整料金
楽器店やリペアショップなどでトラスロッドによるネック調整をしてもらうと料金はどれくらいかかるのでしょうか。調べてみました。
大手楽器店から工房までさまざまな料金設定がされていますが、概ね2000円前後といったところですね。
もちろん、ネックの状態等により料金は変わります。反りが大きすぎたり、ねじれ、波打ちが発生していると、調整だけでは治せない場合もあります。
必要な工具
調整するために必要な工具は六角レンチ、ボックスレンチ、ドライバー等です。調整ナットは様々な形状があるためそれに合った工具を使いましょう。
代表的なツールを紹介します。ぜひ参考にしてください。あなたのギターにあった物を使ってくださいね。
サウンドハウスさんは他にもたくさんのツールがあるのでチェックしてみてください。
それでは調整手順を見てみましょう
ネックの状態を確認する
最初にチューニングをしてください。特別なチューニングはいりません。いつも弾いている時と同じようにチューニングしてください。なぜなら、いつも弾いている状態でネックをベストセッティングにするためです。
チューニングできたら、1フレットと最終フレットを押弦します。弦は真っ直ぐなので、これを簡易的なストレートゲージにするのです。
押弦した状態で12フレット頂点と弦の隙間を確認します。わずかに隙間がある程度が良好とされています。数値で言うと約0.5㎜程度でしょう。
隙間が無い場合はネックは完全なストレート状態か逆反りと言えます。
大きな隙間がある場合は順反りと判断します。
調整
状態が確認できたらいよいよロッドの調整ナットを回していきます。
順反りなら締め込む、逆反りなら緩めます。つまり順反りなら時計回りに、逆反りなら反時計方向に回します。
調整ナットはヘッド側にあるタイプとネックエンドにあるタイプがあります。
ネックエンドにあるタイプはネックを取り外さないと調整できない物もあります。
ネックを外す場合は弦を外す必要はありません。カポタストをローフレットに装着すると弦がまとまり作業がしやすくなりますよ。
ヘッド側に調整ナットがあるタイプの中には、トラスロッドカバーを外す必要がある物もあります。
調整ナットは1度に回し過ぎない
ネックの個体差によりロッドの効き具合は違います。効き目がすぐに現れる物、時間をかけて効いてくる物。
ナットを回して調整をするのですが、一気にたくさん回すのはやめましょう。急激な形状変化はネックにダメージを与えます。
一般的には一度に回すのは45度程度まで、1日に合計90度程度までとし、状態をチェックしながら調整しましょう。
弦のテンションによっても状態は変化するので、ナットを回すたびにチューニングをやり直し、先ほどの方法で状態確認をしてください。
この時、隙間が0.5㎜程度でもローフレットのビビりが気になるようでしたら、やや順反り方向へ調整してみてください。
以上が調整手順となります。
複雑な反りの場合は
ただし、トラスロッドによるネック調整は重度の反りは矯正出来ません。また、トラスロッドの調整幅にも限界があります。
ねじれ、波打ち等の複雑な反りが発生している場合は迷わずプロのリペアマンに相談することをお勧めします。
いかがでしたか?
思ったよりも簡単じゃないですか?
慣れてしまえばそんなに時間もかかりませんので、自分でチェック&調整をしていつもベストなコンディションでプレイしてくださいね。
あなたもぜひネック調整にトライしてみてください。