ども!モッパーです。
今回はフェンダージャパンのストラト(通称おでんくん)をフレット交換しました。
実は、フレット交換作業はこのストラトで3回目なんですよ。
フレット交換ってなかなか手を出しにくい作業だと思うけど、内容的には実にシンプル。まあ、シンプルなだけに丁寧に作業しないと仕上がりが良くならないんだけどね。
しかし!恐れていては何も始まらないのである。今回も前進あるのみ!
成功も失敗も楽しむつもりでトライするのが僕のポリシーです(笑)
ちなみにストラトのギターヒーローと言えば、僕はやっぱりイングヴェイマルムスティーンなんですよ。高校生の時にあの速弾きに魅せられて、それ以来ずっとギターヒーローですね(笑)
と言うわけで、イングヴェイのギターのようにジャンボサイズのフレットに交換したわけです。
今回使用したフレットはジェスカーの58118番です。ジムダンロップの6000番に相当するタイプです。

使用したパーツやツールは後半でまとめて紹介していますので、ぜひチェックしてください。
※2021年9月に新しい記事『自作ギターのフレット交換をしました…前半はフレット抜きと指板修正』を公開しました。あわせてお読みください。
※ギターの改造等は自己責任でおこなわれるようお願いいたします
準備
まずは弦を外します。って当たり前か(笑)
次にネックを取り外します。ストラトはボルトオンなのでネックを外せるので作業性がいいです。
そしてペグやストリングガイドも外してしまいます。
取り外したらトラスロッドで調整して出来る限りストレートな状態にします。
フレット上にストレートエッジを当てて確認するのですが、ストレートエッジを持っていません。だってストレートエッジ…高価ですからね(汗)
代わりに シンワの60cmスケールを使ってチェックしています。
フレットを抜く
それでは今付いているフレットを抜き取ります。
まずは指板にレモンオイルをたっぷり塗って加湿します。指板の欠けを防止するためです。レモンオイルは揮発性が高いのでちょっと多めに塗っても大丈夫だと思います。
オイルが浸透したのを見計らってフレットにはんだごてを当てて加熱します。
フレットを通じて指板にも熱が伝わり指板が少し緩みフレットが抜けやすくなるそうです。この時、指板にはんだごてが触らないように注意してくださいね。指板が焦げますよ。
そしていよいよフレットカッターの出番!

上の画像ではフレットの中央付近を掴んでますが、最初は端を掴んで抜いていきます。
フレットカッターの刃を指板に密着させるようにしてフレットを掴みます。そしてゆっくり握ると、刃がフレットと指板の間に滑り込んでいき(フレットの下に刃が潜り込む感じ)、フレットを持ち上げてくれます。
※フレットを抜くには、フレットニッパーと呼ばれる小さめの工具の方が適しているようです。
ちなみにこのフレットカッターはちょっと大きめの物なので間隔が狭いハイフレットでは隣のフレットが干渉して刃を指板に密着させられないんです。
そこで小型の普通のニッパーで横からフレットを掴んで浮かせます。その後でフレットカッターで抜いていきます。

どうして小型のニッパーなのか。それは刃が薄いから。いわゆる片刃になっているのです。ここが重要で、フレットカッターも同じように片刃になっているのでフレットと指板の間に刃が入るのです。
まずは両端を小型ニッパーで浮かせ、あとはフレットカッターで端から中央へ向かって抜いていきます。もし指板が欠けてしまったら、欠片を瞬間接着剤で貼り付けておきます。
僕が使っているフレットカッターはネットオークションで入手したノーブランド品ですが、定番のHOSCOのフレットカッターのリンク貼っておきます。
指板面を整える
フレットが全て抜けたら、指板面をサンディングして整えます。
おっと!サンディングする前にナットを外します。
プロのリペアマンがやっている「当て木をしてハンマーでコンコンと叩いて取り外す」方法はやりません。
この方法は力加減が難しく、間違うと指板にダメージを与えてしまうからです。
素人の僕はペンチで掴んでゆっくりグイグイして外します。ペンチを少しだけ揺らす感じです。ほとんど動きませんがしばらくすると、接着剤がパリッと剥がれる感覚があると思います。

掴む場所を変えながらこの動作を続けます。全体的に接着が解除されたら、ゆっくり持ち上げるとナットが外れてきます。焦らずやれば必ず綺麗に外れますよ。
さてナットを外したら、指板アールの付いたサンディングブロックにペーパーを貼り付けてサンディングしていきます。このストラトの指板アールは 254mm(10″)なので、サンディングブロックもそれに合った物を使います。
サンディングは慎重にやります。指板の中心線とサンディングブロックの中心線が常に重なるようなイメージでまっすぐにブロックを動かします。
ここでは指板面が直線(ストレート)になるように仕上げます。同時に指板アールも修正できます。
今回は指板面も綺麗でしたし、アールの崩れもなかったので、そんなに多くはサンディングしていませんが、サンディングブロックは指板に沿ってまっすぐに動かすようにしてください。
途中、スケールを当てて指板面が直線になっているか何度も確認しながら作業を進めていきます。アールゲージでアールの崩れが無いかも確認しながらやります。
ここで完璧なストレートを出せると後々の仕上がりが良くなります。
しっかりストレートが出せたら、いよいよフレット打ちです。
が!その前にフレット溝の深さをチェック。フレットタングが納まるだけの深さがあるのか確認します。
サンディングにより浅くなっている場合があるのですべての溝をスケールを使って必ずチェックします。もし深さが不足している場合は溝を掘り下げて深くします。
薄い刃の鋸を使って溝を深くします。この時、木の粉が溝に詰まっているので綺麗に取り除きます。この掃除はけっこう大切ですよ。
フレットを打ち込む
まずは前加工をします。
フレットに指板より少しだけきつめのアールを付けます。フレットはどうしても端が浮きやすいのできつめのアールを付けてしっかり食いつくようにするのです。

今回はカットされたフレットを使ったのでアールを付けるにはプライヤーを2本使ってやります。
このプライヤーは僕のオリジナル(笑)
ちょっと工夫がしてあって、掴む部分に溝を切ったアクリル板が貼り付けてあります。これによりフレットに傷をつけること無く、しっかり掴むことができるのです。
前加工が終わったらいよいよ打ち込み。プラスチックハンマーで打ち込みます。
強過ぎず弱過ぎずの力加減です。
強過ぎるとその反動で隣のフレットが浮いてしまうことがあるので注意が必要です(経験あり)

フレットが指板にしっかり密着するように打ち込みます。
この密着させるのが意外と難しいんです。かすかに浮いていたりします。
僕はコピー用紙を隙間ゲージとして使います。コピー用紙をフレットと指板の間に差し込みます。すっと入るようでは隙間があってNGです。
今回使用したフレットはジェスカー58118です。カット済みフレット24本入りを使いました。
エッジ処理
まずはネックよりはみ出している部分をフレットカッターでカットします。そして切った端面を処理します。
ここはやすりで仕上げます。
まずは鉄工用のやすりでサイドの飛び出しが無くなるまで削ります。この時、フレットに傷が付かないようにマスキングしました。

指板サイドぎりぎりまで削ります。この工程でフレットのエッジの斜めカットをします。僕はかなり立てた感じに仕上げてます。
その後、細いやすりを使って1本ずつ角を丸めていきます。この工程の出来具合は弾き心地に直結するので丁寧に仕上げます。
とは言え、これがなかなか手間がかかります。
マスキングテープを剥がさないと、フレットの角にヤスリが当たらないのです。
むき出しの指板にヤスリで傷を付けないように注意しながらの作業。これがめっちゃ疲れます(汗)

神経をすり減らしながら、頑張って42箇所仕上げました。
すり合わせ

エッジの処理が終わったら「すり合わせ」をしてフレットの高さを揃えます。
今度は指板保護のためにマスキング。(フレット交換は何度となくマスキング作業が必要です…)
ここではしっかり直線が出ているサンディングブロック(アルミの角棒を使用)に400番のサンドペーパーを貼り付けてすり合わせ用ツールにしています。
フレットの頂点に赤色マーカーで着色して、ペーパーの当たり具合を見ながらサンディングします。
あまり力は入れません。フレットの上でブロックを滑らせる感じです。各弦の通り道をイメージしながらまっすぐに動かします。必要以上に削らないように気を付けて。
すべてのフレット頂点の赤色が無くなるまでサンディングします。
もちろん、途中で何度もスケールで高さが揃っているか確認しながらの作業です。

指板調整の時にしっかりストレートが出ているとここでの作業が楽に済みます。
高さの合わせが完了すると、サンディングによりフレットの頂点は平面になってしまいます。
そこで今度は頂点を丸く仕上げます。
これをやらないとピッチが安定しなかったり、サステインが伸びなかったりします。チョーキングする時も摩擦が大きくなって弾き心地が悪くなるしね。
この作業はフレットクラウニングファイルという専用のヤスリを使うと綺麗に早く仕上がるそうですが…そんな良い工具を持っているはずありません。
そこで時短の為にミニルーターを使います!邪道ですね(笑)
再びフレットを赤く着色し、ミニルーターのヤスリで頂点に赤い線が細く残るように慎重に削っていきます。

画像を見てください、右側2本は作業終了した状態です。
丸く仕上がったら、ペーパーを400→600→1000→1200とかけて徐々に傷を消していきます。
その後、スチールウールで磨きます。この時点でかなりツルツルでピカピカになりますよ。

さらに!ミニルーターを使いフエルトバフ&ピカールで仕上げ磨きをして完了です。
ナット交換
当たり前ですが、交換するとフレットの高さは変わります。
特に今回は太くて背の高いフレットにしたため、ナットの高さが合いません。ナット交換も必要になります。
今回は牛骨のナット材からナットを製作しました。

画像の上側が元々のナット。下側がブランク材。これを加工して上側のように仕上げます。
今回使ったのはSCUDのナット材です。
成形済みで弦の溝も付いたタイプも販売されているので、それを使用してもいいと思います。
僕も以前は成形済みのナットを使いましたが、今回はナット材からの成形にチャレンジしてみました。
ナット成形の様子は近日中に別記事にまとめたいと思います。
完成
フレット交換、無事に完了しました。3度目なので慣れてきたこともあり、あまり苦労せず出来ました。

初めてやった時は何日もかけてやりましたからね、進歩しております(笑)
仕上がりもまあまあ満足しています。
もう少しフレット打ちが上手く出来るとすり合わせ量も減るんでしょうけど。このあたりが次回の課題。
もっともっと上手くなりたいのでまたチャレンジしたいと思います。
次はメープル指板のフレット交換をやってみたいですね。

「フレット交換を自分でしてみたい」という方に、この記事が参考になれば嬉しいです。
※2021年9月にまたフレット交換にチャレンジし『自作ギターのフレット交換をしました…前半はフレット抜きと指板修正』を公開しました。ぜひ一緒に読んでください。








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