まいど!モッパーです
今回はフレット交換のはじめの一歩。フレットを抜く方法について。
フレットを抜く手順は、そんなに難しいことではないのですが、過去に書いたフレット交換の記事内での説明が分かりづらいとの声をいただきました。説明下手でスイマセン(汗)
というわけで、今回は「ダイアゴナルニッパーを使ったフレット抜き」にスポットを当てて、さらに詳しくお伝えしようと思います。

この記事内での方法や解説はあくまでもモッパー流ですよ。参考にしてもいいけど、自己責任でやってね。
※ギターの改造等は自己責任でおこなわれるようお願いいたします
フレット専用ツールが必要
一般的にはフレットを抜くには専用ツールを使います。まあ、この記事を読んでいる方はおそらく知っていると思いますが(笑)
以前からよく知られているのはフレットカッターですね
最近ではフレットプラーなんていうツールも入手しやすくなってきました。
これらの専用ツールを使えば、スムーズに作業が進むと思いますが、ちょっとお高いんですよね。頻繫にフレット交換をするわけでもないので、コスパ面でちょっと手を出しにくかったりします。
フレット抜きは簡単だけど難しい?!
僕が初めてフレット交換した時に購入したフレットカッターがコレです

ヤフオクでノーブランド品を見つけて買いました。お値段が安かったから(笑)
「フレット抜き」と「フレットの切断」には最低でもフレットカッターが必要だと思って購入しました。
もちろん、この安いノーブランド工具でもフレットは抜けましたし、フレットの切断も出来ました。
でも、すぐに問題点が2つ出現しました。
問題点1:きれいに刃がフレットと指板の間に滑り込まない。
問題点2:頭の部分が大きくてフレット間の距離が短い箇所では使えない。
問題点1は工具の精度が原因かもしれないし、自分が不器用なだけかもしれません。でも使い方に慣れれば大きな問題にはなりませんでした。
さらに問題点2の解決策として、ミニチュアニッパーで端を浮かせる方法を思いつきました。
ミニチュアニッパーは刃が薄いのでフレットの下側に滑り込みやすいし、その小ささからフレット間隔が狭くても使えます。
それからは、ミニチュアニッパーとフレットカッターを併用してフレットを抜いていました。この時点でセオリーから外れているのだろうか(笑)
参照記事→ストラトをジャンボフレットに!DIYでフレット交換しちゃいました
ちなみに使ってるミニチュアニッパーはホーザンの”N-31″相当のものですね。
しかし、デメリットもあります。刃が小さいので圧力が集中し、指板に刃の跡が付く場合があること。
しかし、このデメリットは大きな問題ではないと思っています。その理由は、フレットを抜いたあと、指板修正するので指板の傷跡は消えてしまいます。
※指板修正とは、サンドペーパーを使って指板を研磨し直線状態に修正することです。
もっとデメリットをなくす方法はないものかと、常々考えていたところ、ホームセンターでダイアゴナルニッパー(斜ニッパー)に出会ったのです。
ダイアゴナルニッパーを使ってフレットを抜きます
なんだか前フリが長くなってしまいましたが、ダイアゴナルニッパーでのフレット抜きの手順を紹介します。
いつも使っているダイアゴナルニッパーは高儀の斜ニッパー”GSN-150″です。
※GSN-150は終売になったようです。新モデルのリンクを貼っておきます。
今回フレットを抜くのはローズ指板のネックです。まずは指板にオイルを塗って保湿をします。使用してしるのはフェルナンデスのローズネックオイルです。

オイルは揮発するので、すこし多めに塗っています。
はんだゴテを使ってフレットに熱を加えます。この熱で接着剤が溶けるし、指板の締まりも緩みます。と、あるリペアマンさんが言っていました←受け売りかい!(笑)
※接着剤が使用されていない場合もあります

さて、それでは本日の主役の登場ですよ。
ダイアゴナルニッパーの刃の先端を使ってフレットの端を浮かせます。

指板に刃を密着させてゆっくりニッパーの刃を閉じていくと、刃がフレットと指板の間に滑り込んでいき、フレットが浮きます。
逆側の端も同様に浮かせる。

指板の端から1~2ミリ程度を刃先で掴めばいいと思います。
いよいよ、刃の後端を使ってフレットを端から順に浮かせていきます。画像では左から右へと浮かせていきます。

矢印方向へニッパーを移動させることになります。
刃を閉じてフレットが浮いたら、刃を開いてニッパーを少し移動させて、また刃を閉じる。この繰り返しです。

このように少しづつ浮かせていきます。
そのまま進めていくとフレットは抜けます。ニッパーが右端に到着する前にフレットは抜けてしまうことでしょう。

ちなみに刃の後端を使うのは、ニッパーの構造上、刃の後端が先に閉じるからです。逆向きだとフレットタングに刃が干渉して上手く閉じられないのです。
ちなみにフレットを抜く時は指板の割れ等には十分に注意してください。とはいえ、どうしても「割れ」「欠け」が発生してしまうこともあります。その場合は破片を捨てないでボンドで貼り付けてあげましょう。
無事にフレットが抜けました
全てのフレットが抜けました。このあとは指板修正になりますが、今回はここまで。

いかがでしたか?今回はダイアゴナルニッパーを使ったフレット抜きだけにスポットを当てて紹介しました。
ここで注意してほしいのはフレット交換というのは「古いフレットを抜いて、新しいフレットを打ち込む」だけではなく、他にも多くの工程があるということ。その辺りについては過去にも記事にしているのでチェックしてください。
まあ今回の内容もプロのリペアマンさんから見たら邪道かもしれません(汗)
しかし、フレット交換を何度もするわけでもないので、プロ仕様の工具等を購入するにはコスパが悪いのです←ただ貧乏なだけじゃね?(汗)
というわけで…知恵と工夫で乗り切るDIY!楽しくやっちゃおう!
こんなオチで勘弁してください(笑)
※何度も言いますが、ご自分でフレット交換等をする場合は自己責任でおこなわれるようお願いします
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